プレゼン資料や報告書にグラフを載せることは多いですが、「これ、何が言いたいの?」と突っ込まれた経験、ありませんか?
たとえば、売上の推移を表すグラフを会議で示した際、「このグラフって、結局何を伝えたいの?」と聞かれてうまく答えられなかった……そんなモヤモヤを感じたことのある方は少なくないはずです。

せっかくデータをまとめてグラフを作ったのに、要点がわからないと言われたらショックだよね
逆に、自分では意図が明確だと思っていたのに、相手には伝わっていない。
そのたびに、「ひと言補足があれば…」と感じたことはありませんか?
実は、グラフそのものよりも「それをどう読み取るか」を説明する“ひと言”の方が、受け手の理解を大きく左右します。
でも、説明文を書くのって意外と難しいし、地味に時間もかかるんですよね。
そこで登場するのが、ChatGPT。
今回は、グラフの内容を簡潔に要約して説明文を作ってくれる方法を、誰でもすぐ実践できる形で紹介します。
なぜグラフに説明文が必要なのか
グラフだけでは、「何が言いたいのか」が読み手に伝わらないことが多いです。
特に、資料を初見で見た上司や、数字に苦手意識がある人にとって、グラフから意図を読み取るのは簡単ではありません。
さらに、会議の時間が限られている場合、「見れば分かるでしょ?」という資料は逆に敬遠されます。
例えば以下のグラフでも、ひと言「4月はキャンペーンの効果で前年比+38%」と添えてあるだけで、資料のわかりやすさが上がると思いませんか?




ChatGPTを活用すれば、この説明文だけをピンポイントで生成できるため、資料の完成度を一気に引き上げることが可能です。
ChatGPTで説明文を作る手順
ここからはChatGPTを使ってグラフと説明文を作る手順を紹介したいと思います。
今回は以下のデータを基にしています。
月 | 商品A | 商品B | 商品C |
---|---|---|---|
2025-01 | 105,795 | 106,850 | 91,685 |
2025-02 | 130,860 | 91,686 | 367,888 |
2025-03 | 175,390 | 210,000 | 172,433 |
2025-04 | 221,964 | 250,098 | 165,000 |
2025-05 | 261,284 | 266,023 | 160,098 |
2025-06 | 296,265 | 345,666 | 98,000 |
このグラフから売上の推移を表す折れ線グラフを作成すると以下のようなグラフが作成できました。


ただ、このグラフだけだと何が言いたいのかよくわからないですよね。
そのため、ここから説明文をChatGPTに考えてもらおうと思います。
ステップ1:グラフの内容をテキストで整理
ChatGPTは画像を理解できないため、グラフに書かれている内容を「文章や数値」として渡す必要があります。
- 期間:2025年1月~6月
- 売上(1月):商品A→105,795円、商品B→106,850円、商品C→91,685円
- 売上(2月):商品A→130,860円、商品B→91,686円、商品C→367,888円
商品Cは2月に大規模キャンペーンを実施、類似品の商品Bが影響を受けた
まずは上記のように事実を書いていきます。
ステップ2:用途とトーンを指定する
誰に向けた文章か(上司への報告、社内向けの資料、SNS投稿など)を伝えると、ChatGPTが最適なトーンで出力してくれます。
今回は上司への報告という設定で作成してもらおうと思います。



「トーン」はメール文やチャット文といった文章でも使える言葉です!
ステップ3:ChatGPTに入力する
実際にChatGPTに入力するプロンプトはこちらです。
以下の売上データをもとに、100~300文字以内の説明文を作成してください。
目的:上司へのプレゼン資料です。
・期間:2025年1月~6月
・売上(1月):商品A→105,795円、商品B→106,850円、商品C→91,685円
・売上(2月):商品A→130,860円、商品B→91,686円、商品C→367,888円
・売上(3月):商品A→175,390円、商品B→210,000円、商品C→172,433円
・売上(4月):商品A→221,964円、商品B→250,098円、商品C→165,000円
・売上(5月):商品A→261,284円、商品B→266,023円、商品C→160,098円
・売上(6月):商品A→296,265円、商品B→345,666円、商品C→98,000円
・商品Cは2月に大規模キャンペーンを実施したものの、一時的な効果しかなかった
・商品Bは商品Cのキャンペーンによって影響を受けた
・商品Aは毎月順調に売上を伸ばした
この文章をChatGPTに入力し、聞いてみるとすぐに以下の回答がきました。
2025年1月~6月の売上推移を見ると、商品Aは毎月着実に売上を伸ばし、安定した成長を示しました。
一方、商品Cは2月に大規模キャンペーンの影響で急激に売上が伸びたものの、効果は一時的でその後は減少傾向となりました。
商品Bは一時的に商品Cの影響を受けたものの、3月以降は回復し、6月には過去最高の売上を記録しました。



自分で文章を考えるよりも綺麗な表現にしてくれるね!
この文章をそのままコピペしても良いのですが、これだと少し文章量が長いので、リード文として使用できるくらいの長さに要約してもらいましょう。
先ほどの文章をPowerPointで使用するスライドのリード文にしたいです。
今のままだと長すぎるので少し短くしてください。
2025年上半期は商品Aが安定成長を継続。
商品Cは2月のキャンペーンで一時的に売上が急増したが、その後は減少。
商品Bは一時影響を受けつつも回復し、6月に最高売上を記録。
これだと先ほどのPowerPointでも使用できそうですね。
すぐに文章量を調整してくれるのもChatGPTの強みでしょう。
ステップ4:出力された文章を確認&調整
今回はChatGPTの出力した文章をそのまま使用しましたが、調整するのももちろんOKです。
説明文なし


説明文あり


「説明文なし」と「説明文あり」を比較すると、やはり説明文がある方が伝わる資料になっていると思いませんか?
もちろん、今回のように単純な売上推移グラフであれば、自分で説明文をつけることもそれほど難しくはありません。
しかし、複数の指標が絡む複雑なグラフや、文のつながり・トーンに気を配りたいときには、ChatGPTが非常に頼りになります。



文章の構成を補助してもらうことで、洗練された資料に仕上げられるね!
よく使う人におすすめ!テンプレート活用法
毎回プロンプトを考えるのが面倒な方は、テンプレートを使うと便利です。
この[グラフ内容]を、[文字数]以内で説明してください。
用途:[上司報告/会議/SNS/メールなど]
補足:[要因・注目ポイントなど]
これを保存しておいて、データだけ差し替えれば使い回せます。
また、応用例としてこんな場面でも活用できる!という例も挙げておきます。
- 月次報告書の要点作成
- ExcelやGoogleスプレッドシートのグラフ説明
- PowerPointの補足文作成
- 社内報告用のチャット添付メッセージ
まとめ
グラフに説明文が加わるだけで、資料の伝わり方が驚くほど変わります。
また、グラフ作成者の自分も説明文があると口頭で説明しやすくなるものです。
ChatGPTを使えば、その説明文を短時間で、しかも高クオリティに作成することができます。
次回の資料作成から、ぜひこの方法を取り入れてみてください。
あなたの資料が「伝わる」ものに変わることを祈っています!
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